自分的忘れなCMソングス2


 この企画楽しいなw なんて自分で言ってみたりして。CMの音性ってやっぱり残ると思うのです。投下量にもよるけど、何回も何回も半強制的に反復して聞かされるし、ある程度の規模の人の共通知として「みんなが知っているもの」として知らせられる。小学校の時とか面白いCMソングはずっと歌ってた子だった気がする。それだけ「残す」ことに特化して作られた音列っつーことなんでしょう。ということで。

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 ワコールLALAN 「リボンブラ」のCM。違和感系のサウンド。こういうコード進行の方が残るような気がする。あとはやっぱりこのCMの場合は奇妙なダンスがいいよね。マルチチャンネル戦略も結構練られた展開をしているキャンペーンだったと思うんですけど、CMソングの話なので、ここではしません!ワコールは結構、歌CMが好きなようで他にもいろいろやってるよね。どれも残すのが上手いなあと思います。


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 この曲はね、詞が本当に素晴らしいと思うのです。会社的には身内が作詞しているのでほめるのも手前味噌なのですが、なんか泣きそうになる。2002年からこの曲、このフォーマットのCMをずっと続けていて、葛谷葉子畠山美由紀kazamiアン・サリーおおはた雄一と歌い手をバトンしていますけど、やっぱり最初の葛谷さんが、一番なんか、哀しくてスキです。ビジュアルと、歌と、思い出とが全て、ステキ。


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 これもいいよね。曲が流れ始めるまでのストーリーも上手いこと描くなあって思うんだけどさ。歌が近藤房之助で、ちゃんと歌ってるのがブルージーでスモーキーで、ホント笑い飛ばそうぜって感じがして、ナイスチョイスだと思います。詞も大したこと歌ってないんだけど、勢いがあって若くて。曲の役割がすごく重い構造なのにマットウできていてかっこいいなあ。


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 これが一番好きです。男のうちでも泣きそうになる。なんなんだろう。中島信也さんはしごいなあ。作詞って、よくわからない世界なんですよね楽器弾いている自分としては。どうやって思いついて、どうやって推敲されて、どうやって決めるのか。もうなんか、裸みせるくらい恥ずかしい作業だと思うし、とどのつまり自分の経験からでしか生み出せないってことだろうし。



ほんじつ私は ふられました 
わかっていました 無理目だと
だけどもあのとき 少しだけ
微笑んでくれた ような気がしたから

こんなとき いつでも 涙をふいて
くれた母さんは いまはもういないから

忘れます 忘れます 新しい私になって
忘れます 忘れます 忘れられると 思います


 悲しいなあ。そこはかとなく悲しい。熊木杏里の消え入りそうな声が、はかなくて美しくて悲しい。そうね、はかなさこそ美しさなのかもしれないね。そんなはかないものを、一瞬も一生も、っていうことか。ずるいよねこれは。こういう、理屈を乗り越えたもので心を動かされると、なんか悔しいよねもはや。ここにはストーリーが流れていて、気持ちを揺さぶるなにかがあって、そこにブランドが寄り添っていて。素晴らしい企業広告だと思います。


 なんか、自分も頑張ろうとこういうのを見ると本当に思います。うし。


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私は私をあとにして

私は私をあとにして


 「新しい私になって」が収録されているアルバム。問い合わせ殺到して、フルバージョンで収録したというエピソードつき。個人的には、こういう歌のピアノが本当の意味で弾けるようになったら、それはそれは気持ちいいのでしょうねえ。一番難しいけどねこういう曲はほんと。