華散る雨
雨は中から眺めるのが一番、安らぐ。
スカイツリーは今日の天気だと霞で見えないけども。今日の東京は重く冷たい。東京タワーって一体今まで何発落雷を受けてきたんだろうとかふと考えたり、スカイツリーが完成したら、彼はどういう立ち位置になっていくんだろうと、無駄に彼の行く末を案じてみたりもする。雨は、中から眺めるのが一番、安らぐ。そこにはなんだか、人の不幸は蜜の味じゃないけど、自分の外が荒れて不安げになっているという状況を確認できるからこそ、相対的に自分がいる位置、場所が安心で外の荒げるさまと隔絶された暖かいところなのだよと、かみしめられるからかもしれない。人ってそんなもん。外に行く用事を特にいれず、家の中でのんびり本でも読むと決め込んだ土曜日の午後とか、雨がやさしい。人ってそんなもん。
遠くに飛行船が停泊しているのが見える。あんなところに置いてあるんだあれって。かつて20年前に上司がクライアントに飛行船広告の媒体売り込みの時に書いた企画書を見せてもらったことがある。夢あふれる未来の広告、みたいな論調のやつ。あれって、今はだれが観てるんだろう。コナン君が笑っている。ああ映画が公開するのだなあと理解する。飛行船に乗りたいかもしれない。飛行船広告提案してお買い上げになったら乗れるのかな。
雲が早いです。雨も風もいやな感じで、そんなときは、やっぱり中で読書したい。
雨は中から眺めるのが一番、安らぐ。
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本日の一枚 :
- アーティスト: ルグラン(ミシェル),サティ
- 出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン
- 発売日: 2000/06/21
- メディア: CD
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雨が似合うよねほんとにこの人は。聞いていてすごく穏やかな気持ちになるのだけれど、きっとサティはそういうつもりで書いたんじゃないと思う、それはわかってるつもり。もっときっと、哀しい曲。